列伝

★ 江戸時代に活躍した代表的な近江商人!

塚本定右衛門

■ 塚本定右衛門(つかもとさだえもん)

〈紅屋(べにや)・2代目1826〜1905〉

 五個荘商人。神崎郡川並村生まれ。嘉永4年(1851)26歳で家督を継ぎ、営業方針を「多利僅商」から「薄利広商」へ転換。明治5年(1872)に東京日本橋に出店し、商店を会社組織に改めるなど近代化を進め、繊維商社ツカモト株式会社の基礎を築きました。また、勝海舟が「氷川清話」でスケールの大きい近江商人として感心した話は有名です。

市田弥一郎

■ 市田弥一郎(いちだやいちろう)

〈市田(いちだ)・初代1843〜1906〉

 五個荘商人。彦根の紙・荒物商の三男に生まれ、13歳頃から商売に従事。その商才を見込まれて神崎郡旭村の市田弥惣右衛門の養嗣子に。はじめ東海道に荒物・呉服類を行商し、一日に10里(40q)を旅商するほど敏捷な販売力でした。明治維新の混乱期を飛躍の好機とし、明治7年(1874)に東京日本橋に京呉服卸問屋を開店し、今日の市田株式会社の母体に。晩年は、京都南禅寺に市田對龍山荘を営み、風月や芸術を愛しました。

藤井彦四郎

■ 藤井彦四郎(ふじいひこしろう)

〈スキー毛糸・1876〜1956〉

 五個荘商人。北五個荘村宮荘生まれ。明治35年(1902)に兄4代目善助と呉服・太物を商う藤井西陣店を開く。同40年に絹糸や人造絹糸を扱う藤井糸店となり、兄が政界に出たため社長となる。不況期も「現状維持は退歩なり」をモットーに経営し、五光商会・共同毛糸紡績などの会社をおこし、中国にも進出。

近江商人博物館

東近江市五個荘竜田町583
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